ようやく春になる覚悟ができたのかと思われたこちら地方・・・
雪です。
吹雪です。
往生際が悪い。
そんな中、
職場が静か。
春休みに入っているのもあるのですが、
もう一つは学生さん達の卒業です。
先週の土曜日は卒業式。
ビシッとしたスーツ、綺麗な着物、
さまざまな晴れ舞台の衣装を身にまとい
たくさんの若者たちが巣立っていきました。
卒業が決まると、必ず我が家では、
卒業する学生さん達を招いて飲み会をします。
今から社会に出る不安と、でも希望にあふれているキラキラとを
交互に出しながら色んなお話をしてくれます。
面白いのは、“卒業”となると、みんないろんなことを暴露し始めます(笑)
「え~!!」「へぇ~!」
というお話をたくさん聞くことができるのでとても楽しいのです(爆)
そんな彼らに私は毎年同じことを3つ伝えます。
一つは『死ぬな!』ということ。
何年も学生さんを送りだしていますが、
一番悲しいし悔しいのは
この世からいなくなってしまったという知らせをうけること。
しかも自ら旅立つことを決めてしまった知らせは本当に悔しい。
だからどうか、社会に出て辛くても、苦しくても、
どうかお願いだから死なないでくださいと伝えます。
もう一つは
この世から消えてなくなりたいと思いそうになった時は
“帰っておいで”ということ。
大学の研究室は、いるうちは修行の場です。
けれど、そこを出たら、今度は逃げ場になるんです。
避難所。
だから、どうか苦しかったり、悲しかったり、辛かったら、
一人で抱え込まないで帰っておいでと伝えます。
そして最後に
たくさんつらい思いもしたはず。
大変な思いをしたはず。
でもそれを乗り越えて卒業です。
だから、ここで学んだことを誇りに、
自信を持って、前を向いて、胸張って行きなさい!と伝えます。
卒業すること。
尾崎豊が言っていた「支配」とは
またちょっと違っているのかもしれなけれど
大学はある意味最後の「支配」からの卒業です。
「支配」は本当は「擁護」なんだよってことは
ちょっと経ってから、いや、だいぶ経ってから、
いやいや、かなり経ってからしか気づけないのですがね。
だから、社会に出るといろんな壁にぶち当たり、
砕け散ることもあるでしょう。
助けてくれる人がなかなかいなかったり、
自分はどこまでも独りぼっちなんじゃないかと思うこともあるかもしれない。
でも人は再生可能。
砕け散った破片を拾い集めて、
ぐつぐつすれば、それはあっつい鉄となり、
そしてまたそれを打っていけばいい。
がんばれ、みんな。
きっと大丈夫。
だけど、辛かったら帰っておいでね。
そんな事を考える自分は
もう卒業を味わえないのねぇと
ふと寂しくなったりもするのです。
修了書や認定書はもらえても、
卒業証書は、もう、もらえないもんね。
吹雪の日。
若者に負けずに、熱く生きよう。